いい素材なのに、うまく料理してないという感じで、ものすごく欲求不満が残ります。
夢を失った中年男のもとへ子供の頃の自分が現れ、夢とやさしさを取り戻す。
結構好きなテーマですが、このストーリー展開は、ちょっと。もう少し何とかならなかったものか。時間が短すぎるのか。
そもそも、飛行機で偶然隣り合わせ、腹立ち紛れにアドバイスした軽薄そうな女性アナウンサー相手に、なぜ、悩み相談を持ちかけ、そして、なぜ、その女性アナウンサーが的確な解決策を授け、なぜ、主人公はその解決策を素直に受け入れるのか。
主人公の心の機微が全然わからなくて、腹立たしいです。
ひとつ気になると、いろいろ気になってしまいます。
なぜ、少年が現れた時にすぐ自分だと気づかなかったのか。いちいち傷を見せ合ったりしなくても、自分の子供の頃の顔ぐらい覚えているでしょう。たとえ、この主人公が過去を忘れたがったいるにしても。
父親との確執も、この程度のことで、と思えてしまうほど、深みに欠けます。
恋人の女性も、こんな不愉快な男にとことんからかわれて、それでもなぜ絶縁しないのか、と思うほど、改心する前の主人公は魅力がありません。
ラストは結構気に入っただけに、伏線をもうちょっとていねいに描写してくれれば、いい作品になったのにと残念です。

戻る