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ウクレレを作ろう


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材料 HOSCO ウクレレキット UK-KIT-2 (1999.6.20現在税別¥5,500)

*金額は’99年6月の参考価格です。
*ウクレレキットは通販で入手出来ます。(取り扱い:工房ミネハラ
その他

木工用ボンド
つや消し透明ウレタンニス



ウクレレが静かなブームのようです。
 市販品を買うのもよいのですが、ウクレレは自作が可能な楽器のひとつですので今回は
キットにチャレンジしてみることにしました。
 調べてみるとウクレレキットには全音社から販売されているものと、(株)細川から販売
されているHOSCOシリーズがあるようです。 前者は製作事例も多く、 WEBでも情報豊富なの
ですが後者は製作事例をほとんど見かけません。
 比較ができないので今回はHOSCOキットを購入して実験台(?)になってみることにしました。
ちなみに全音社のキットはパーツから組み立てるのに対し、 HOSCOキットはボディが成形済
みであるため製作は極めて容易です。ただ材質的には全音キットが優れているようですので
音質を追求される方はそちらの方が良いかもしれません。



キットが届いたらまずは部材のチェックをします。
部材リストと照合し、全部揃っていることを確認
します。




















私の場合、ボディに傷を発見してしまいました。この
キットはマホガニー合板製なのですが、このマホガニー
の突板部分が削れて下地が見える状態になっていました。
さあ、どうしましょう。













この傷を隠すためにボディに他の木で縁取り(バイン
ディングといいます)をほどこすことにしました。ギ
ターなどではセルバインディングといって専用のブラ
スチック板を貼るところですが、入手方法がわからな
かったので手持ちの「木のテープ」を貼ることにしま
した。これはDIY店で見つけた変わりだね商品のひと
つで本来は合板の木口隠し用のベニア板だと思います。
テープ状になった薄板の裏に熱で溶けるのりが貼って
あります。これを3mm幅に切ってボディの縁取りにして
みました。











まずは彫刻刀で厚み0.5mmほどボディの周囲を彫ります。
全周彫り込んだら前述のテープをアイロンで貼ってい
きます。















貼り終わるとこんな感じになりました。
















つづいてインレイ(象眼)のまねごとをしてみます。
高級ギターのヘッドには美しいインレイが施されてい
ることが少なくありません。今回の自作ウクレレにも
あのようなワンポイントが欲しくなり、沖縄観光みや
げ品店で購入した黒真珠母貝細工のキーホルダーをバ
ラしてヘッドに埋め込むことにしました。














いよいよネックとボディを接着します。このときのポ
イントは中心線で合わせることと、指板がのる面と表
板に段差ができないように注意することです。
また、木工用接着剤は圧着して初めて強度が出ます。
必ずゴムベルトやクランプで部材同士を圧着します。
木工ボンドは速乾タイプを使いましたがそれでも10時
間は乾燥させましょう





















続いて指板をネックに接着します。このときもすきま
がでないように圧着を行って下さい。
(指板の材質はは合板でした(;_;)ここはぜひムク
 板にしてほしいところです)

















写真を取り忘れましたがブリッジを接着します。このとき製作マニュアルとは異なる寸法で
取り付けました。ちょっと解説しましょう。

このキットの弦長は340mmです。したがって12フレットからサドルまでは170mmが理論的な長
さになるはずです。実際キット付属マニュアルにはそのように指示されています。
しかし、実際にウクレレを演奏したことのある人はわかると思いますが12フレット上ハーモ
ニクスと12フレットを押さえた実音との間には音程に差があります(安物ほど差がひどいです)
これはハイポジションでは弦高があるため押さえることにより音が高くなるためです。した
がって理論値通りの位置にブリッジを置くとピッチの悪いウクレレになります。この対策方
法としてブリッジを若干後ろに(サウンドホールから遠い方向に)取り付ける必要がありま
すが、厳密には弦を張って音を出しながら位置を決定しなければなりません。構造上それは
難しいので12フレットから173mmの地点にサドルが来るように接着しました。つまりマニュア
ル指示より3mm後ろにずらしたわけです。
ここら辺のバックデータはウクレレ実験室のもりやさんから教え
ていただきました。もりやさんありがとうございます。





乾燥したら塗装します。本来塗装は音に与える影響が
大きいため、塗料を吟味する必要があるのですが素材
的に音質を期待できそうもないので使い馴れているウ
レタンニスのつや消しクリアーで仕上げましたここで
の注意は、薄めに手早く塗る事です。厚塗りは塗りム
ラの元です。それから指板はニスを塗らないこと。こ
こにはレモンオイルを塗り込みます。

















塗料が乾いたら完成です。早速弦を張ってみましょう。
見た目はまあまあですが音はどうでしょうか?
うーん。音量が小さいですねぇ。2mm合板だとこんな物で
しょうか?
ただ、オクターブ調整を含んだサドル位置にしたのは成
功したようです。
ハイコードで弾いてもピッチは悪くないようですから。



























製作日数2.5日


P.S.
ウクレレ関連サイトへのリンク集としてウクレレ・コールズをお勧めします。

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